エキゾチックの砂かき|床を守る3工夫
| 文:森田 ゆき(猫専門ライター・ねこ検定上級) | カテゴリ:しつけ

エキゾチックショートヘアの豪快な砂かきは、叱らず受け止めるのが近道。砂の深さ、出口マット、トイレの壁を整え、片づけやすい毎日へ。
丸い顔と穏やかな表情が魅力のエキゾチックショートヘア。のんびり寝そべっている時間が多くても、トイレのあとだけ勢いよく砂をかき、床に砂粒が広がることがあります。
これは「わざと散らかしている」のではなく、排泄後ににおいを覆いたいという自然な行動です。叱って止めようとすると、トイレそのものが落ち着かない場所になりかねません。砂かきの気持ちはそのままに、片づけやすい環境へ整えてみましょう。
まずは「砂をかく量」を3日だけ見る
砂が外へ出る原因は、猫の勢いだけとは限りません。トイレの形、砂の深さ、置き場所が合わず、動きが大きくなっていることもあります。まずは3日間、排泄後の様子を静かに見てみましょう。
- 前足だけで軽くかくか、後ろ足まで使って大きくかくか
- 入り口から砂を押し出していないか
- 排泄前後に何度も出入りしていないか
- トイレの縁に乗って、体を小さくしていないか
砂の飛び方は、猫からの「ここでは少し動きにくいかも」という小さなサインになることがあります。
急に砂かきが激しくなった、トイレを避ける、尿や便の様子が変わったときは、環境だけと決めつけず動物病院に相談しましょう。
砂の量は「5〜7cm」から試す
砂が浅すぎると、猫は底をかく感触が気になって長く掘りがちです。反対に深すぎると、勢いよくかいた砂が外へ飛びやすくなります。まずは砂の深さを5〜7cmほどにそろえ、1週間ほど様子を見るのがおすすめです。
足裏に砂が付きやすい場合は、急に砂の種類まで替えず、量だけを先に調整します。一度に複数の変更をすると、何が合ったのか分かりにくくなるためです。
出口マットは「半歩先」まで広げる
砂を受け止めるには、トイレの前に小さなマットを置くだけでなく、猫が一歩、二歩と進む場所までカバーするのがコツです。目安は、入り口から猫の体長の半分ほど先まで。
おすすめは、肉球の間の砂を落としやすい凹凸があり、洗える素材です。ただし、硬すぎる網目や足が沈む素材を嫌がる猫もいます。エキゾチックショートヘアがマットを避けるなら、まずは薄手で滑りにくいものに替えてみてください。
- マットはトイレの正面にまっすぐ置く
- 端がめくれないよう、床に密着させる
- 毎日さっと振り、週に1回は洗う
深い箱より「高めの壁」を選ぶ
砂が横へ飛びやすい猫には、入口以外の三方に高さがあるトイレが役立ちます。ポイントは、猫が無理なく出入りできる入口の低さと、砂を受け止める壁の高さを両立することです。
フード付きは砂が広がりにくい一方、においや熱気がこもることがあります。今まで屋根のないトイレを使っていた猫なら、いきなり全面が覆われたタイプに替えるより、まずはハイサイド型から試すと受け入れやすいでしょう。
掃除は「叱る代わりの1分習慣」に
床に出た砂を見つけるたびに猫へ声をかけるより、朝か夜のどちらかに1分だけ掃除する流れを決めるほうが、お互いに穏やかです。小さなほうき、ハンディクリーナー、砂専用の受け皿をトイレ近くに置いておくと続きます。
猫がトイレから出た直後、砂粒を踏んで歩く姿も愛らしいものです。散らかりを「困った癖」と捉えるのではなく、安心して排泄できている証として受け止めながら、家の負担だけを軽くしていきましょう。
Q&A:砂かき中に声をかけてもいい?
Q. 長く砂をかいているとき、止めたほうがいいですか?
A. 基本的には止めず、終わるまで待ちましょう。途中で驚かせると、排泄の場で警戒するきっかけになります。砂の量、トイレの壁、出口マットの順に見直すと、自然に落ち着くことがあります。
日向の窓辺でおなかを見せてくつろぐように、トイレでも肩の力を抜けることが大切です。砂かきは猫らしい大事な仕草。受け止める工夫を少し足して、清潔で気楽な毎日にしてあげましょう。