エキゾチックの鳥見後|3分で気持ちを切り替える
| 文:藤巻 れい(ペットフード・ニュートリションアドバイザー) | カテゴリ:しつけ

鳥見のあとに走り回る、手足へ飛びつく。そんな興奮を責めず、浴室前の3分習慣で穏やかに切り替える工夫を紹介します。
窓の外を飛ぶ鳥に気づくと、エキゾチックショートヘアがじっと目を丸くして見つめ、しっぽの先だけを小さく動かすことがあります。かわいい集中顔のあと、急に走り出したり、足元に飛びついたりすることも。これは「困らせよう」としているのではなく、狩りの気分が高まったまま行き場を探しているサインかもしれません。
そんなときは、興奮を叱って止めるよりも、落ち着いて切り替えられる場所と順番を用意してあげましょう。浴室前のように人の出入りがあり、床がすっきりした場所は、短い遊びやクールダウンの定位置に向いています。
鳥見のあとに起きやすい「急なスイッチ」
窓辺で鳥を見ている最中の猫は、体を低くしたり、瞳孔が大きくなったり、しっぽを速く振ったりします。獲物へ近づく動きができないぶん、エネルギーが残りやすい時間です。
その直後に手を出してなでたり、抱き上げたりすると、びっくりして手にじゃれつくことがあります。エキゾチックショートヘアは穏やかに見える子でも、気持ちが盛り上がる瞬間はあります。
鳥見の最中と直後は、「触れ合う時間」ではなく「気持ちを着地させる時間」と考えると安心です。
浴室前に「切替コーナー」を作る
窓から少し離れた浴室前に、猫が安全に気持ちを移せる小さな場所を作ります。水気が残らないよう確認し、洗剤や入浴剤、コード類は届かない場所へ片づけてください。
置くものは増やしすぎず、次の3つで十分です。
- 滑りにくい小さめのマット
- 軽く転がるボールか布製のおもちゃ
- 休憩用の低い箱、またはベッド
マットは「ここで遊ぶ」、箱やベッドは「ここで終わる」の目印になります。浴室のドアを開けたままにする必要はありません。猫が中へ入らないよう、遊ぶ間も浴室は閉めておくと管理しやすいです。
3分だけ追いかけて、終わりを見せる
鳥を見たあと、猫が窓から離れたら、おもちゃを床すれすれにゆっくり動かします。高く振り回すより、「物陰に隠れる小動物」のように短く止まりながら動かすほうが、猫は狙いを定めやすくなります。
目安は3分ほどです。息が上がるまで続ける必要はありません。最後はおもちゃをマットの上で止め、猫が前足で押さえられたら静かに遊びを終えます。
その後に少量のフードを1〜2粒だけ使う、あるいは普段の食事時間につなげると、「見る・追う・つかまえる・休む」の流れが作れます。おやつを足す場合は、1日の食事量に含めて調整しましょう。
手足を標的にしないための合図
遊びが終わっても目がきらきらしているときは、手で相手をせず、体を横向きにして少し距離を取ります。足元へ来たら、無言でおもちゃを一度だけ床に置き、猫の意識を人の手足から外します。
Q. 飛びついたら大きな声で叱るべき?
A. 大声や急な動きは、猫の興奮をさらに高めることがあります。けがをしないよう動きを止め、そっとその場を離れます。落ち着いてから、次回は鳥見の直後に切替遊びを始めてみてください。
窓辺そのものも安全に整える
鳥見は猫にとって楽しい刺激です。ただし、網戸へ突進したり窓枠へ強く飛び乗ったりするなら、窓の開け方と周囲の物を見直します。網戸だけを頼りにせず、ロックや脱走防止の工夫を確認しましょう。窓辺に割れ物や不安定な台を置かないことも大切です。
鳥見の時間をゼロにするより、「見たあとに落ち着く道筋」を毎回同じにすることがポイントです。浴室前のマットへ移動し、短く遊び、低い場所で休む。この流れを続けると、窓の外に夢中になった日も、家の中で気持ちを穏やかに戻しやすくなります。
急に興奮しやすくなった、触られることを極端に嫌がる、普段と違う鳴き方や排泄の変化もある場合は、動物病院に相談しましょう。