ベンガル猫のふみふみ|夜は毛布1枚で整える
| 文:藤巻 れい(ペットフード・ニュートリションアドバイザー) | カテゴリ:しつけ

ベンガル猫のふみふみは、安心のサインでもあります。寝る前の困りごとを、専用毛布と遊び終わりの工夫で心地よい習慣へ整えます。
ベンガル猫が毛布を前足でふみふみする姿は、見ているだけでほっとするものです。ただ、寝る前になると布団やソファで長く続き、爪が引っかかったり、飼い主さんの体に勢いよく乗ってきたりして、少し困ることもあります。
ふみふみは「やめさせる」より、猫が落ち着いてできる場所と時間を整えるほうがうまくいきます。運動量が多く、気持ちが高まりやすいベンガル猫だからこそ、寝る前の流れをやさしく決めてあげましょう。
ふみふみは安心したい気持ちの表れ
前足を交互に動かしながら毛布を押す行動は、くつろいでいるときによく見られます。子猫時代の授乳を思わせるしぐさともいわれ、やわらかい感触、飼い主さんのにおい、静かな時間が重なると出やすくなります。
ベンガル猫の場合は、遊びで高まった気分を落ち着かせる「切り替え」としてふみふみが出ることもあります。勢いよく始まっても、困った行動と決めつけず、まずは前後の様子を見てみましょう。
ふみふみを始める直前に何があったかを見ると、整えたい場面が見つかります。
専用の「ふみふみ席」を1か所つくる
人の布団、クッション、ソファの角など、毎回場所が変わると、猫も飼い主さんも落ち着きにくくなります。そこで、ふみふみ用の毛布を1枚決めます。
選ぶポイントは次の3つです。
- 爪が深く入り込みにくい、目の詰まった素材にする
- 洗い替えを含めて2枚用意し、においを急に消さない
- 滑りにくいマットや座布団の上に広げる
置き場所は、夜に家族が集まるソファ横や、寝室の足元などがおすすめです。ベンガル猫は人の気配を感じながら休みたがることも多いため、完全に離れた場所へ誘導するより、「同じ部屋の少し横」が続きやすいでしょう。
遊びの終わりを3分だけゆるめる
寝る前に急に照明を落とすと、遊び足りない気分のまま布団へ飛び込むことがあります。活発なベンガル猫には、遊びを終える合図を作るのが役立ちます。
じゃらし遊びのあと、最後の3分は獲物役のおもちゃを低く・ゆっくり動かします。追いかける速さを落とし、捕まえさせて終えたら、ふみふみ席へ毛布を整えます。ここで大きな声をかけたり、再び興奮する遊びを始めたりしないのがコツです。
「遊ぶ→ゆっくり捕まえる→毛布へ行く」という順番が毎晩似てくると、猫は次にすることを予測しやすくなります。
爪が痛いときは、体を押しのけない
ふみふみ中にお腹や腕へ乗られると、爪先が当たってつらいことがあります。そのときに大きく動かしたり、叱って降ろしたりすると、猫は落ち着く場所を失ったように感じるかもしれません。
代わりに、猫の前足の下へ小さくたたんだ毛布をそっと差し入れます。手元に置けるよう、ふみふみ席と同じ素材のミニ毛布を1枚用意しておくと便利です。爪が伸びて引っかかりやすい場合は、無理のない範囲で日頃の爪のお手入れも進めましょう。
布を吸う・食べる様子は別に見守る
毛布をふみふみしながら吸う程度なら、落ち着く習慣の一つとして見られることがあります。一方で、布の糸を噛み切る、飲み込もうとする、留守中にも布製品を探して口にする場合は注意が必要です。
- ほつれた毛布や房飾りのある布は片づける
- 遊びと食事の時間を大きく乱さない
- 口にした物、回数、起きる時間帯をメモする
吐く、食欲が落ちる、排便の様子がいつもと違うなどが重なるときは、早めに動物病院へ相談しましょう。
Q&A:毎晩ふみふみしても大丈夫?
Q. 毎晩10分ほど続きます。止めたほうがいいですか?
A. 猫自身がリラックスしており、布を飲み込む心配や皮膚・爪のトラブルがなければ、無理に止めなくて大丈夫です。専用毛布で安全にできるよう整えることを優先しましょう。
Q. 毛布へ誘導しても飼い主の胸元に来ます。
A. まずは胸元を拒まず、横にミニ毛布を添えるところから始めます。数日かけて毛布の位置を少しずつ体の横、ソファ横へ移すと、安心感を保ちながら距離を作れます。
ふみふみは、ベンガル猫が家の中で「ここなら安心」と伝えてくれる小さな習慣です。専用の毛布、遊び終わりの3分、そっと差し出すミニ毛布。この3つを用意して、飼い主さんも猫も心地よい夜の居場所にしていきましょう。