アビシニアンのおやつを遊びに変える
| 文:相志田 健治(猫の健康・予防ライター) | カテゴリ:フード

活発なアビシニアンのおやつは、量を増やすより遊びに活用。主食からの取り分け方や段ボール箱での探す遊びを紹介します。
アビシニアンは、よく動き、気になる場所を自分で確かめに行くような好奇心の強さが魅力です。活発な子ほど「遊んだぶん、ごほうびも多めに」となりやすいもの。けれど、おやつが習慣的に増えると、主食の栄養バランスや一日の摂取カロリーに影響します。
そこで取り入れたいのが、おやつを“追加の食べ物”ではなく、遊びとコミュニケーションの道具にする考え方です。段ボール箱に身を隠してこちらをうかがうアビシニアンにも、ぴったりの楽しみ方になります。
アビシニアンの「動く」は食べ放題の理由にしない
アビシニアンは活発で遊び好き、周囲への関心も強い傾向がある猫種です。ただし、運動量や必要なカロリーは、猫種だけで一律には決まりません。年齢、避妊・去勢の有無、体格、室内での過ごし方、体型を合わせて見ていくことが大切です。(cfa.org)
「今日はたくさん走ったから」と感覚でおやつを足すより、主食を基本にして一日全体を整えるほうが安心です。食事量を急に変えず、体重やくびれ、肋骨の触れやすさも定期的に確認しましょう。
おやつは愛情の量ではありません。遊ぶ時間、声かけ、そばにいる時間も、猫にとって大事なごほうびです。
おやつは1日の10%未満を目安に
おやつやトッピングは、一日の摂取カロリーの10%未満に収めることがすすめられています。多すぎると主食の栄養バランスを崩したり、おいしいものを待って主食を食べにくくなったりすることがあります。(wsava.org)
まずは袋に書かれた「1粒あたり」「1本あたり」のカロリーを見てみましょう。表示が見つからない場合は、メーカーに確認するのが確実です。毎日与えるなら、10%ぎりぎりではなく、少なめから始めると調整しやすくなります。(wsava.org)
段ボール箱でできる「探して食べる」遊び
箱が好きな子には、食べることを小さな探索ゲームに変えてみましょう。使うのは、当日分の主食から取り分けたドライフード数粒でも十分です。
- 段ボール箱の底にタオルを一枚敷く
- タオルのしわや紙袋の外側に、フードを数粒だけ隠す
- 箱のそばで待ち、見つけたら静かにほめる
- 1回が終わったら箱とフードを片づける
箱の奥に手が届かないほど入れたり、小さな穴から無理に取り出させたりする必要はありません。「見つける→口にする」が数分で終わる難易度で大丈夫です。誤って紙やテープをかじらないよう、箱の破れや留め具は事前に取り除き、必ず見守りましょう。
ごほうび用に主食を取り分けるコツ
おやつの量を気にしすぎて楽しみが減るなら、朝にその日の主食を少しだけ別容器へ移しておく方法がおすすめです。その分は、遊びのあと、キャリーに入れたとき、爪切りの練習後などに使えます。
この方法なら、一日の主食量を増やさずに「うれしいひと口」を作れます。総合栄養食は猫に必要な栄養を満たすことを目的に作られており、おやつは食事の代わりにはなりません。新しいおやつを試すときも、主食を土台に考えるとぶれにくくなります。(vet.cornell.edu)
3〜5日だけ、食べたものをメモしてみる
食事管理を難しく感じるときは、完璧な記録よりも短い観察から始めます。3〜5日間、主食・おやつ・トッピング・投薬時に使った食べ物まで、口にしたものをメモしてみましょう。意外な「ひと口」の積み重ねや、家族それぞれがあげていた分に気づけます。(vcahospitals.com)
食欲の変化、吐く回数の増加、下痢、急な体重変化がある場合や、療法食を食べている場合は、自己判断でおやつや主食を置き換えず、動物病院に相談しましょう。箱からひょこっと顔を出すアビシニアンとの遊び時間を、食べすぎない楽しい習慣に育てていけるといいですね。